展覧会
過去の企画展
黒田泰蔵 白磁
Taizo Kuroda: White Porcelain
会期: 2019年1月12日(土)–4月9日(火)
主催: ヴァンジ彫刻庭園美術館
陶芸家・黒田泰蔵が轆轤と出会い、約半世紀の後に辿り着いた究極の白磁
美術館で初となる個展で、白磁の純粋な美しさに触れる
空間に溶け込むように静謐でありながら、緊張感あふれる力強さをもつ陶芸家・黒田泰蔵の白磁。ヴァンジ彫刻庭園美術館では、国内外の主要な美術館にコレクションされ、世界的に活躍する黒田の美術館では初となる個展を開催いたします。1966年、20歳の若さでパリに渡り、のちの人間国宝となる陶芸家の島岡達三と運命的な出会いを果たした黒田は、カナダで陶芸を始めました。日本に帰国した後も、黒田はさまざまな技法で精力的に作陶に携わっていきますが、45歳の時、「轆轤成形、うつわ、単色」という3つの条件を自身に定め、白磁のみの制作に傾注していきます。
本展覧会では、轆轤に初めて触れてから約半世紀の後に辿り着いた白磁の現在を、円筒や梅瓶、花入、台皿といった数々の優品により展観します。磁土との対話の中、個を極限まで消していくことで純化された白磁がみせる抽象の世界。轆轤の回転が生み出す柔らかで張りのあるフォルム、釉薬を用いず、焼締めの後に磨かれた表面の艶やかな陰影、宙空へと薄く挽き上げられた口縁など、その美しさの特質には枚挙にいとまがありません。1981年の帰国後より伊豆に窯を構え、以来40年近く静岡の地でうつわの可能性を追求し続けてきた黒田の究極の白磁を、ぜひご堪能ください。
開館時間:1月 10:00–16:30/2・3月 10:00–17:00/4月 10:00–18:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:水曜日
入館料:1–3月 大人1,000円(900円)/高・大学生500円(400円)/中学生以下無料
4月 大人1,200円(1,100円)/高・大学生800円(700円)/中学生以下無料
※( )内は20名様以上の団体割引
作家紹介
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黒田 泰蔵 Taizo Kuroda
- 1946年
- 滋賀県能登川町に生まれる
- 1966年
- 渡仏、パリに1年間滞在
のちに人間国宝になる陶芸家・島岡達三と出会う
- 1967年
- ニューヨークを経てカナダ・ケベック州へ
島岡の紹介で陶芸家・ゲータン・ボーダンに師事し、陶芸を始める
この間2度帰国し、益子の島岡の元で勉強
- 1975年
- カナダ・モントリオールの製陶会社SIALにデザイナーとして勤務
- 1978年
- カナダ・ケベック州セントガブリエルにて築窯
- 1981年
- 帰国、伊豆松崎町にて築窯
- 1991年
- 伊東市富戸に築窯
- 1992年
- 初めて白磁作品を東京で発表。以後白磁のみ制作し、現在に至る
- 2015年
- 作品集『黒田泰蔵 白磁』(求龍堂)刊行
- 2017年
- 『黒田泰蔵 白磁へ』(平凡社)刊行
これまで個展を、阪急うめだ本店美術画廊(大阪)、日本橋三越本店美術特選画廊(東京)、日本橋高島屋美術画廊(東京)、谷松屋戸田商店(大阪)、吉井画廊(東京)、Kaikai Kiki Gallery(東京)(谷松屋戸田ギャラリー共催)をはじめ多数開催。主な企画展に、「革新の工芸-“伝統と前衛”、そして現代-」(東京国立近代美術館、2016年)、「シンプルなかたち展:美はどこからくるのか」(森美術館、東京、2015年)、「現代の日本工芸展」(The Morikami Museum and Japanese Gardens、フロリダ、2013年)、「現代の名碗」(菊池寛実記念 智美術館、東京、2013年)、「現代の工芸、今-いつつの言葉-」(樂翠亭美術館、富山、2013年)など。
主な美術館コレクションに、東京国立近代美術館(東京)、クリーブランド美術館(オハイオ)、ブルックリン美術館(ニューヨーク)、ヴィクトリア&アルバート博物館(ロンドン)、Dia:Beacon(ニューヨーク)など。
展覧会関連刊行
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世界的に活躍する陶芸家・黒田泰蔵の美術館で初となる個展の展覧会カタログ。
円筒や梅瓶、花入、台皿などの白磁を豊富な図版で構成。さらに、伊豆のアトリエ風景や作家本人のテキスト「円筒について」ほか、寄稿者による黒田泰蔵論を収録。
関連イベント
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同時開催
黒田泰蔵展
クレマチスの丘のうつわ茶房 KEYAKIにて、黒田泰蔵の白磁作品を展示・販売いたします。
会期:2019年1月12日(土)–4月9日(火)11:00−17:00
定休日:水曜日
※3月24日(日)は貸切につきご入場いただけませんのでご了承ください
会場:うつわ茶房 KEYAKI(日本料理 テッセン1階)
http://www.tessen.jp/index.php?contentid=87 -
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