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書籍
古屋誠一写真集「Aus den Fugen」
価格:2,940円(税込)
静岡県西伊豆に生まれた古屋誠一は大学を卒業後、シベリア経由でヨーロッパに渡り、1978年、オーストリアのグラーツで妻となる女性、クリスティーネ・ゲッスラーと出会う。共に暮らす女性を撮影するという日常的な営みは、出会いから7年半後の1985年に突然の中断を余儀なくされる。1983年頃から精神を病んだクリスティーネは息子と3人で住んでいた東ベルリンのアパートから身を投げて自ら命を絶ち、残された彼女のポートレイトはその意味を変えてしまったからだ。妻の死から十数年を経て整理された「遺影」は古屋の手によって写真集として世に出され、彼女の姿は「写真家 古屋誠一」と切り離されないものとなった。「クリスティーネ」は死後の生を与えられているかのようでもあり、その存在は彼女亡き後に撮られた古屋の写真にも影を落としているように見える。写真集「Memoires 1983」に続く「Aus den Fugen」は2007年、ヴァンジ彫刻庭園美術館にて開催された小原真史キュレーションによる写真展から生み出され、未発表作品を多く収録。

古屋のレンズは、ゆるやかな崩壊の過程にあるような生きてあるもの(=死すべきもの)へと向けられているように見える。

テキスト:小原真史 
アートディレクション:中島英樹
ページ数:100P
サイズ:B5版 245×185mm
発行:赤々舎
ISBN978-4-903545-10-3